日本デザインセンターは、 2020年9月7日(月)から2021年3月14日(日)まで、メディア変革時代におけるデザインの役割について、本質を可視化する「VISUALIZE(ヴィジュアライズ)」という視座から問い直す、「VISUALIZE 60」を開催する。
「VISUALIZE 60」は、4回の展覧会を中心としたコンテンツから構成。創立60年を経た日本デザインセンターの実践と構想の一端である60プロジェクトを通しVISUALIZEを紹介する。
9月7日より、「VISUALIZE 60」のオフィシャルWebサイトをオープン。11月10日から開催の展覧会「VISUALIZE 60」に向けて、随時コンテンツの充実を図る。また会期中は、原研哉、色部義昭、大黒大悟、三澤遥によるVISUALIZEをめぐる対話をはじめ、ポッドキャスト等のオンラインイベントも開催予定である。
9月16日からは、本展に先行して企画展「VISUALIZE なるほど/だったりしてのデザイン」が松屋銀座にて開催される。「なるほど、そうだったのか」「もしかしたら、こうだったりして」をカタチにした6プロジェクトを通じて、VISUALIZEというデザインの捉え方に触れることができる。展示では、「トビラ絵」と呼ぶプロジェクトの本質へと導く絵図が、VISUALIZE体験をナビゲートしてくれる。
■展覧会概要■
"イノベーションの連鎖により、かつてないスピードで新たなサービスやビジネスが産み落とされる時代となり、デザインやクリエイションに求められる役割が変わってきました。ブランドイメージや製品の魅力を理想的に表現するのみならず、ものやことに潜在する価値や、産み出されるサービスの本質、あるいは、新しい産業やそこに潜んでいる可能性を見極めわかりやすく可視化する力が求められています。私たち日本デザインセンターはこれを「VISUALIZE」という言葉に集約してみます。
人工知能はどのようなサービスやシステムを世の中に提供するのか、そこにどのような幸福や喜びが生みだされてるのか、あるいは、伝統や文化によって蓄えられてきた技や美意識がいかなる価値を持つ資源として、未来に開花していくのか...。企業やブランドが新たな商品やサービスを構想し、それによってもたらされる豊かさや心地よさを訴求していく局面で、VISUALIZEは不可欠であり、専門家の担う役割も重要になります。デザインやクリエイションの守備範囲も、環境、空間、Web、映像、編集、プロダクト、UX、インタラクションなど多彩な領域を横断・融合して拡がりはじめています。
「VISUALIZE 60」は、60年間の仕事を反芻しながら、新たな領域全てを視野に入れつつ進行している現在の仕事や構想中のプロジェクトを通して、未来を見通し、日本デザインセンターを捉え直す試みです。VISUALIZEというクリエイション、そして私たちのこれからについて、皆さまと共有できれば幸いです。"
■主なスケジュール■
原研哉 1958年生まれ。グラフィックデザイナー。日本デザインセンター代表取締役社長。武蔵野美術大学教授。 「RE-DESIGN―日常の21世紀」展をはじめ、「HAPTIC」「SENSEWARE」「Ex-formation」など既存の価値観を更新するキーワードを擁する展覧会や教育活動を展開。また、長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、愛知万博のプロモーションでは、深く日本文化に根ざしたデザインを実践した。 2002年より無印良品のアートディレクター。松屋銀座、蔦屋書店、GINZASIXなどのVIを手掛ける。外務省「JAPANHOUSE」では総合プロデューサーを務めた。2019年Webサイト「低空飛行」を立ち上げ、観光分野に新たなアプローチを試みている。
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