1997年に急逝したグラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザインの発展に寄与することを目的として、1999年に設立された亀倉雄策賞。第22回となる今回は、菊地敦己氏による図録のブックデザイン『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』が選ばれた。 現代陶芸作家、加守田章二氏の短くも濃い作陶人生の変遷がおさめられた図録に、選考委員から「編集、撮影、印刷、造本のすべてにデザイナーの力が発揮された、一分の隙も ない仕上がり。作品から読み取ったものを、本としてどう存在させるかが考えられている」「作品集というものは大仰になりがちだが、加守田章二という人物がそのまま伝わってくる」といった称賛の声が上がった。この受賞を記念し、菊地敦己氏の個展が開催される。