桑沢デザイン研究所 夜間部で、デザインを学んで
キャリアアップ、キャリアチェンジを目指そう!

働き方改革が進められるなか、パラレルワークによって複数のスキルを磨いたり、仕事以外の時間を "学び直し"に使うなど、本業を持ちながら第二の活動をする人が増えている。その先に見据えているのは、キャリアアップ、キャリアチェンジ、あるいは独立だ。社会人として働きながら、デザインを学びたい--そんな思いを抱えている人たちも通う桑沢デザイン研究所の夜間部を紹介する。

桑沢デザイン研究所 夜間部で、デザインを学んで キャリアアップ、キャリアチェンジを目指そう!

構成=野口真弥 Noguchi Maya 文=中山薫 Nakayama Kaoru 写真=梅田健太 Umeda Kenta

働き方改革が進められるなか、パラレルワークによって複数のスキルを磨いたり、仕事以外の時間を "学び直し"に使うなど、本業を持ちながら第二の活動をする人が増えている。その先に見据えているのは、キャリアアップ、キャリアチェンジ、あるいは独立だ。社会人として働きながら、デザインを学びたい--そんな思いを抱えている人たちも通う桑沢デザイン研究所の夜間部を紹介する。

UME_0838.jpg

夜間部から始まった〈桑沢〉ならではの学び

1954年に日本初のデザイン学校として設立されて以来、世界を牽引するデザイナーを数多く輩出し続ける桑沢デザイン研究所。その歴史は夜間部から始まったといわれる。
夜間授業で学ぶ人たちの年齢や職歴はさまざま。異なる価値観を持つ者同士が、それぞれの考え方や視点を語り合い、刺激を受け合って、人間としても成長していくのだ。

入学当初から4つの専攻に分かれ論理的デザインを身につける

そんな〈桑沢〉ならではの空気は今も受け継がれている。現在の夜間部(専攻デザイン科)は、3年制の昼間部(総合デザイン科)のカリキュラムを2年間に凝縮。講義、考察、実習を通して徹底的にデザインを学ぶ。
入学当初からVD(ビジュアルデザイン)、PD(プロダクトデザイン)、SD(スペースデザイン)、FD(ファッションデザイン)の4専攻に分かれ、1年次から知識や技術の基礎と専門を並行して学んでいくのが特徴。
講義、課題制作、講評などを通してものの本質について考え、「なぜデザインが必要なのか」を追究することで、論理的にデザインを行うことができるようになっていく。授業は月〜土曜日の18時〜21時過ぎまで行われ、学習の流れや時間割は学校ホームページにも掲載されている。

時代に左右されないデザイン力を培うために

〈桑沢〉は「社会に存在する問題を、具体的な計画的行為で解決する手段を創り出すこと」をデザインの役割と考え、社会から求められるデザイナーの育成に力を注いでいる。
夜間部も昼間部と同様、一流の講師たちによる実践的な講義を受けることができる。手を動かしながら考える課題が多く、社会人として働きながらの制作は「正直きつい」が、だからこそ時代に左右されないデザイン力を身につけることができるのだ。やる気さえあれば、教職員がどんどんサポートしてくれる。
キャリアチェンジを念頭に、デザインについて〝学び直し〟をする人、デザイナーとして働きながらキャリアアップを目指す人、大学で教養を得たうえで専門性を身につけるために〈桑沢〉を選ぶ人--。年齢も立場もさまざまな人たちが集まり、刺激を受け合って学んでいる。

- Interview -
桑沢デザイン研究所夜間部 在校生インタビュー

桑沢デザイン研究所の夜間部に通う、VD(ビジュアルデザイン)、PD(プロダクトデザイン)、SD(スペースデザイン)、FD(ファッションデザイン)の4専攻それぞれの在校生に、学校生活について話を聞いた。

UME_0890.jpg


dn_kuwasawa_prof_01.jpg


成清 なりきよ   はるか さん
ビジュアルデザイン専攻(VD)2年

大学卒業後、桑沢に通い始めました。デザイン事務所で週1、2回のアルバイトをしていて、空いた時間はほぼ課題制作に費やしています。
2年次はビジュアル、エディトリアル、パッケージ、アドバタイジングの4つの授業があり、それぞれの課題制作を並行して進めていかなくてはなりません。図書室に行ってビジュアルのイメージソースになりそうなものをいろいろ見るようになりました。普通に生活していても、身のまわりにあるもののデザインがよく目に入ってきます。
見やすさと美しさ、わかりやすさとカッコよさというように、同時には成立しないものを組み合わせて最適解を見つけることがデザインの面白さかもしれません。
今やりたいこと、できることを積み重ねていった先にある、見知らぬ自分に出会えることを楽しみにしているので、今後の目標設定はしていません。
これから桑沢でデザインを学びたい方も、学びたい理由は何でもいいと思います。たいした理由でなくても、なんとなくでもいいと思います。まわりの人や先生はいろいろ言うこともありますが、自分の人生なので自分を信じてください。

dn_kuwasawa_works_1a_rgb.jpg

書店を訪れるきっかけを作るブックカバー(152×352mm)
2021年本の日ブックカバー大賞 雑誌「イラストレーション」竹内康彦編集長賞 受賞作品。一般的なブックカバーとは少し毛色の異なるインパクトを残しつつ も老若男女問わず誰でも街中で使えるものであるというバランスを意識した。

繝帙z繝シ繝医ヵ繧ゥ繝ェ繧ェ_04.jpg

中国語書体「心跳」
The11th Founder Award Design Competition 審査員特別賞 岳昕審査員賞 受賞作品。太さと細さのメリハリあるくびれが特徴の書体。ペンを持つ自分の手の勢いに任せて描いた有機的な曲線を活かして、ダイナミックで躍動感ある文字を目指した。コンペ応募後に中国語書体に合わせてひらがなも制作。(方正賞The11th Founder Award Design Competition Webサイト:http://ztds.foundertype.com/index.php/index/index.html

繝帙z繝シ繝医ヵ繧ゥ繝ェ繧ェ_05.jpg


UME_0906.jpg

小川 おがわ   ひろし さん
プロダクトデザイン専攻(PD)2年

電子部品の会社で約11年間エンジニアとして働いてきましたが、子どもの誕生をきっかけに本当に自分がやりたいことを見つめ直し、プロダクトデザイナーへのキャリアチェンジを決意しました。現在は家族の理解を得て、桑沢で学業に専念しています。
桑沢はプロダクトデザイン分野で最も実績のある専門学校だと思います。特に講師陣が有名ブランドのデザイナーやデザイン事務所の経営者といった第一線で活躍されている方々なので、基礎だけでなく仕事の仕方や業界事情等多くのことを学ぶことができます。
1年目は全員が同じ課題、2年目は自由課題に取り組みます。クラスメイトは20代の学生、30代で働きながら通っている人などいろいろですが、工作室で顔を合わせることも多く、自然と仲良くなります。
自分がデザインした生活用品を長く使ってもらうしくみを構築したい、ものを大切に使う文化の醸成に貢献したいという思いがあり、先生方から業界の実情を教えていただいたりしています。
将来は長く愛用されるモノや仕組みをデザインし、ものを大切に使う文化の醸成に貢献したいと考えており、日々勉強中です。愛媛県の出身なので、地元ならではの伝統工芸品の企画などに携わりながら、国内外に向けたマーケット作りをしていくといったことも考えています。人生は一度きりなので、興味があるものにどんどん飛び込んでチャレンジしていきましょう!

UME_0912.jpg

ハンズフリードライヤー
1年目のドライヤーの課題で制作した。早く乾かすという視点ではなく、時間を有意義に使うという視点で、考えたもの。読書など他のことをしながら使うことを想定している。まずは分解したドライヤーを見てモーターやファンなどの構造を学ぶ。粘土や旋盤を使うなどして手作業での試作を繰り返し、形を決めていく。3D CADで構造図や図面を起こし、仕上げには3Dプリンターを使っている。

UME_0915.jpg


UME_0889sq.jpg

中村 なかむら   彩乃 あやの さん
スペースデザイン専攻(SD)1年

東京に出て働きたいという思いがあり、工業大学を卒業後、販売の仕事をしていました。現在は2カ所の建築事務所でアルバイトをしながら通学しています。将来は大きな建築事務所に就職し、公共交通機関(駅や空港など)の建築に携わりたいと思っています。また、ゆくゆくは建築士の資格を取得し、自邸を建てたいです。
製図だけを学んで建築士の資格試験が受けられる専門学校はたくさんありますが、それでいい仕事ができるとは限らないと思い、カリキュラムで桑沢を選びました。
桑沢は表参道ヒルズにも近く、通り沿いに世界的に有名な建築家が手掛けたビルが並んでいるような環境なので、課題のネタに困ることはありません。
1年次の前半は、手書きで図面を引く授業があります。建築士試験は手書き製図なので、美しくて見やすい図面を仕上げる練習にもなりました。講評では図面や模型、プレゼンボードに至るまで、「美しいこと」を要求されます。特に個人の事務所では重視される点なので、良い訓練になります。
働きながら桑沢で学ぶことを考えている方は、将来自分がやりたいことを常に意識して働き方を考え、いかに楽しんで課題に取り組めるかを追求するといいと思います。

UME_0918.jpgサウナの水風呂と外気浴スペース。この課題の前に、A3のケント紙を分割せずに切り込みや折り目を入れて1/1のランプシェードを作るというものがあり、それと同じパターンの切れ込みや折り目を入れて1/50サイズで大屋根のある空間を作った。渋谷のスクランブル交差点の景観から、十字型の水風呂と、線の連続パターンで構成される壁面をイメージした。

UME_0922.jpgUME_0919.jpg


UME_0899sq.jpg

石川 いしかわ   桃子 ももこ さん
ファッションデザイン専攻(FD)1年

コロナ禍で保険代理店に就職しましたが、ファッションデザインに興味があり、アパレルメーカーに転職。糸や繊維にこだわって商品企画・製造・販売を行っている会社の海外事業部で受注管理などを担当しています。
桑沢は私の勤務先から通いやすく、アパレルの路面店が多い南青山も電車で1駅と便利です。クラスはさまざまな経歴を持った仲間がいるのでとても刺激になっています。先生はプロフェッショナルな方達で、的確なアドバイスを返していただけるので、桑沢を選んで良かったと思います。課題の講評では私の世界観と世の中のニーズが全然違うということを知り、独りよがりになっていたことを認識することができました。
将来的には自分がデザインした服を誰かが喜んで着てくれたら嬉しいと思いますが、私の世界観と世の中のニーズを合わせていけるよう、商品企画なども学びながら、発信のしかたを模索中です。
いまキャリアチェンジを迷っている方は、まず「自分がやりたいことは何なのか」を明確にすることが大切だと思います。やりたいことを思い切りやりましょう!

dn_kuwasawa_works_4.jpg

半袖シャツ
桑沢独自のパターンで制作した。夏に涼しく着れるようにコットンと麻が混ざったインド綿の生地を使用。オーガニックコットン特有の茶色いつぶつぶ(綿の萼など)がところどころに見えてビンテージ感が出ている。

kuwasawa_ishikawa02 - コピー.jpg

デニムスカート
学校指定のパターンを用いてスカートを作る授業で制作。既存の柄でしか作れないという制限のなかで面白味を出すために、何枚か違う生地を使ってパッチワークにした。しなやかさが欲しかったため、敢えて柔らかいデニム生地を選択。生成りの糸を使うことで繋ぎ目を分かりやすくしてパッチワーク感をより強くしている。


図書室

UME_0933.jpg

図書室は新旧・国内外のデザイン専門書を、書籍は約27,000冊、雑誌は約300タイトルを開架スペースに所蔵。今では入手困難な貴重な資料も多い。姉妹校である東京造形大学の蔵書も利用可能。「ほぼ毎日来てプロダクト集などを見ています」〈プロダクトデザイン専攻(PD)2年・小川さん〉

工作室
UME_0936.jpg

大型カッターや旋盤などを備えた工作室(6階)も自由に利用できる。スペースデザイン(SD)やプロダクトデザイン(PD)の課題制作をしている人が多い。常駐している相談員が工具の使い方や素材、工法などの相談に乗ってくれる。

桑沢デザイン研究所 夜間部
1954年に設立された、日本初にして最先端のデザイン学校。ドイツのバウハウスをモデルとして発足して以来、そのカリキュラムは常に時代を反映してきた。夜間部は、2年間という短い期間でありながら、専門課程にふさわしい「教育水準の高さ」を維持した教育内容で、働きながら学びたいというニーズにも応える。学校見学・オンライン個別相談会も随時開催している。

◎デザイン専攻科<夜間部2年制>
 ビジュアルデザイン専攻/プロダクトデザイン専攻
 スペースデザイン専攻/ファッションデザイン専攻

DSCF6100.jpg

所在地
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-4-17
お問い合わせ
TEL 03-3463-2432(進路支援課)
学校ホームページ
URL https://www.kds.ac.jp/




2023.02.14

デザインノート
アイデア
イラストノート