芸術の祭典「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」が、2021年5月から11月にかけて、イタリア・ヴェネチアで開催。1895年に最初の美術展が開かれて以来、120年以上の歴史を刻んでいる。「ビエンナーレ」とは「2年に一度」を意味するイタリア語で、現在世界各地で実施されている国際展の多くが「ビエンナーレ」や「トリエンナーレ」(3 年に一度)と命名されているのは、ヴェネチア・ビエンナーレに範をとったものとされている。現在、美術展、建築展、音楽祭、映画祭、演劇祭等を独立部門として抱えているが、そのうち美術展は、現代の美術の動向を俯瞰できる場として、また国別参加方式を採る数少ない国際展として世界の美術界の注目を集めている。
第59回の日本館出品作家はダムタイプに決定。ダムタイプは1984年の活動開始以来、集団による共同制作の可能性を探る独自の展開を続け、特定のディレクターをおかず、プロジェクト毎に参加メンバーが変化するなど、ヒエラルキーの無いフラットでゆるやかなコラボレーションによる制作活動を行い、美術、演劇、ダンスといった既成のジャンルにとらわれない、あらゆる表現の形態を横断するマルチメディア・アートとして内外で評されている。今回のプロジェクトメンバーは、高谷史郎、坂本龍一、古舘健、濱哲史、白木良、原摩利彦、高谷桜子 他。
2020.03.23