昨年末から2020年1月まで、東京都写真美術館で「東京」展を開催し、巨大で濃密なプリントで空間を埋め尽くし圧倒的な迫力で話題をさらった中野正貴(なかの・まさたか)。30年以上、東京にこだわり大型カメラで撮影をしてきた中野の写真には、この 過密な都市の多彩な相貌が凝縮されている。現況を予測したかのような無人の街『TOKYO NOBODY』、個人の日常と窓外の社会を対比させた『東京窓景』など、過去への懐かしさ、近未来の姿など、人々の記憶や痕跡が感じられる。アートアンリミテッドでは、 コレクションにふさわしいサイズのオリジナルプリントを集めて、展示する。
2020.04.23
1955年福岡県生まれ、1956年より東京在住。写真家。1979年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業後、写真家・秋元茂氏に師事。1980年に独立し、雑誌の表紙や広告を手掛ける。世界都市「東京」を30年以上にわたって撮影し続けている。誰もいない東京を撮影した写真集『TOKYO NOBODY』は不朽のベストセラー。写真集『東京窓景』では木村伊兵衛賞を受賞。2019年12月-2020年1月東京都写真美術館において東京に関わる集大成となる「東京」展を開催し、話題となる。