武蔵野美術大学
造形学部 油絵学科[版画専攻]3年生
宮澤万菜 Miyazawa Mana
油絵学科[ 版画専攻]で、版画を学ぶかたわら、将来はマンガ家を目指しているという宮澤さんに、武蔵野美術大学(ムサビ)の魅力についてお話を伺った。
―ムサビに入学された理由を教えてください。
元々イラストやマンガに興味があり、中学生の頃から趣味の範囲で描いていました。高校1年生の頃から本格的にマンガ家になりたいと思う一方、大学も出たいと思っていました。そこで、美術をもっとアカデミックに学べる学校がいいなと思い、美大への進学を思い立ちました。
その中でムサビを選んだ理由は、校風が穏やかだと感じたからです。芸術祭を見に行った時に他の美大よりも学生のみなさんが楽しそうだったのが印象に残っています。
―版画専攻を選んだ理由はなんでしょうか?
絵を描くだけでなく、製本や印刷のことも学びたいと思ったからです。そして、版画は手軽な値段で買える媒体として流通していることにも興味を持ったので、学んでみたいと思い版画専攻を選びました。
―好きな授業はありますか?
1・2 年次に基礎的な版画技法を学び、3 年次の前期に銅板・リトグリフ・木版・シルクスクリーンの4つの版種の講義を受けたのですが、ひとつ挙げるとすればシルクスクリーンの授業です。油絵は描いたらそのまま絵になりますが、版画は頭の中で色の重なりを考えながら描かないといけない。刷り重ねをして表現を出すこということを改めて理解できて勉強になりましたね。
―ムサビで学んだことはマンガにも生かされていますか?
版画は線が汚いとすぐにバレてしまうので、そういう意味では平面的な技術の勉強になりました。版画を直接的にマンガやイラストに使えるわけでないですが、いつか版画で学んだことをイラスト制作に応用してみたいと思っています。他にもコンセプトアートの背景を描くデジタルの授業があったのですが、これもマンガの背景を描く参考になりました。
―大学1年生の頃にはマンガ大賞で入選もされていますが、やはりプロのマンガ家を目指しますか?
はい、やはり職業としてマンガ家になれたらいいなと思っています。授業が忙しく、1年に1作描くのがやっとですが、今は編集者の方と打ち合わせを重ねています。マンガと一緒にイラストも描いているのですが、趣味としてだけでなく、マンガのカラー絵をもっとうまく描けるようになりたいですね。
マンガ家としては、必ずしもオリジナル作品にこだわらず、例えばライトノベルやゲームなど、原作がある作品のコミカライズもやってみたいですね。
シルクスクリーンの授業内で制作した版画作品
「物語と人の関わり」をテーマにした読み切り漫画作品
月刊「Gファンタジー」2019年1月号(スクウェア・エニックス)
©2019 Ryou Miyama/SQUARE ENIX
漫画のキャラクターを描いたカラーイラスト
武蔵野美術大学
造形学部・油絵学科 版画専攻サイトはこちら
URL:http://aburae.musabi.ac.jp/pm/
2019.07.23