東京工芸大学 写大ギャラリーにて、2020年3月9日(月)~5月17日(日)まで土門 拳 写真展「東京1936-1967」を開催。
1958年に写真集『ヒロシマ』(研光社)を刊行し国内外で高く評価され、筑豊炭鉱地帯の窮状を取材した1960年刊行の写真集『筑豊のこどもたち』(パトリア書店)が10万部を超えるベストセラーとなった土門 拳の、戦前から戦後にかけての東京を舞台とした作品に焦点を当てた展示会だ。
戦争の気配が漂う戦前戦中の東京、そして終戦後の混乱から復興へと向かう東京まで、激動の時代に変わりゆく東京で逞しく生きる人々を見つめ続けた土門の作品を紹介。時代が大きく動いた昭和の東京を、土門がどのように捉えたのか、時代と人々を見つめる写真家としての確固たる土門の視線を感じてみてはいかがだろうか。
「ロック(六区)の夜」 浅草 六区 1936年(昭和11年)
ゼラチンシルバープリント
「吹き降り」 東京 銀座 1954(昭和29)年
ゼラチンシルバープリント
「近藤勇と鞍馬天狗」 東京 江東 1955(昭和30)年
ゼラチンシルバープリント
「楯」 東京都 大田区 羽田 1967(昭和42)年
ゼラチンシルバープリント
2020.03.24
1909年-1990年。山形県生まれ。写真家。報道写真やポートレイト写真、寺院や仏像などの芸術文化を独自の視点で切り取った写真で知られる。日本を代表する写真家であるとともに、「絶対非演出の絶対スナップ」といったリアリズム論を提唱するなど、当時の写真界を牽引した存在。また、写真界屈指の名文家でもある。主な写真集に、『風貌』(アルス、1953年)、『ヒロシマ』(研光社、1958年)、『筑豊のこどもたち』(パトリア書店、1960年)、『古寺巡礼』全5集(美術出版社、1963-75年)。主な受賞に東ベルリン・国際報道写真展金賞(1960年)、第19回菊池寛賞(1971年)、紫綬褒章(1973年)、勲四等旭日小綬章(1980年)などがある。
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