クリエイター

白羽弥仁

SHIRAHA MITSUHITO

白羽弥仁

高校生のときから8ミリカメラを片手に自主映画を制作。日本大学藝術学部に進学し、1984年、16ミリ自主映画「セピア・タウン」を池袋の文芸坐ル・ピリエで上映していたところ、評判を聞いた渡辺プロダクションにスカウトされ業界へ。

大学卒業後、制作会社でのプロットライター、広告代理店でのコピーライターを経て、1993年に作家・平中悠一の第21回文藝賞受賞作「She's Rain」を小松千春、染谷俊主演で映画化し、監督デビュー(シーズ・レイン製作委員会)。同作品では脚本を「虹色カルテ」や「姉ちゃんの恋人」を描いた岡田惠和と共に担当する。主題歌は大江千里。この作品は阪神間を舞台にしていたことから、1995年に起こった阪神・淡路大震災前の貴重な建物や街並みが保存された映像的価値が高い作品となり話題となった。

2008年には石川県能登半島を舞台にした作品「能登の花ヨメ」を発表。田中美里による主演映画で、当初企画は、2004 年にスタートしたものの、制作には4年を費やした。その間に能登半島地震が起き、脚本を改変、震災復興に向かう人々の姿を映画に取り入れる。2015年の「劇場版 神戸在住」(阪神淡路大震災20年・サンテレビ開局45周年記念作品)では阪神・淡路大震災後に生まれた美大生の主人公を中心に神戸を描いた。

その翌年には「ママ、ごはんまだ?」を発表。歌手・一青窈の実姉である一青妙が描いたエッセイ「私の箱子」「ママ、ごはんまだ?」(講談社刊)をもとに映画化。主人公(姉)を演じたのは木南晴夏で、台湾人の父と日本人の母の間に生まれた姉妹の家族の物語を描いた。サンセバスチャン国際映画祭(スペイン)正式出品・ヴィリニュス国際映画祭(リトアニア)招待作品。この作品により、三浦賞(撮影監督協会新人賞)受賞。

2019年、最期の旅立ちを、本人の希望する形で、残された時間を過ごす人の心寄せを手助けし見届ける「みとりし」を一般社団法人「日本看取り士会」の代表理事を務める柴田久美子さんの経験を原案に映画化。企画・主演の榎木孝明はロサンゼルス日本映画祭にて主演賞、村上穂乃佳は新人賞、CHANOMA賞(特別賞)を受賞し、三冠を達成。

現在、芦屋市制80周年記念作品である学校給食をテーマにした「あしやのきゅうしょく(2022年公開)」(主演:松田るか/アークエンターテインメント配給)を制作中。



【映画】

1984年「セピア・タウン」監督・脚本

1993年「She's Rain」シーズ・レイン製作委員会 監督・脚本 (共同脚本・岡田惠和)

2008年「能登の花ヨメ」近代映画協会 監督

2015年「劇場版 神戸在住」アイエスフィールド 監督

阪神淡路大震災20年 サンテレビ開局45周年記念作品

2016年「ママ、ごはんまだ?」アイエスフィールド 監督・脚本

サンセバスチャン国際映画祭(スペイン)正式出品

ヴィリニュス国際映画祭(リトアニア)招待作品

三浦賞(撮影監督協会新人賞)受賞

2019年「みとりし」監督・脚本

ロサンゼルス日本映画祭主演賞(榎木孝明)/新人賞(村上穂乃佳)/

CHANOMA賞受賞

現在、「あしやのきゅうしょく」(2022年公開) 芦屋市制80周年記念作品制作中 



【テレビ】

2003年「シベリア鉄道の旅」JIC 監督

2015年「神戸在住」サンテレビ 監督



【ミュージックビデオ】

1998年「山上ジュン/負け犬」キューン・ミュージック 監督



2021.06.28

「ママ、ごはんまだ?」(2017年)  木南晴夏(左) 藤本泉(右)

「ママ、ごはんまだ?」 河合美智子

「ママ、ごはんまだ?」 木南晴夏

「みとりし」(2019)

「みとりし」 村上穂乃佳(中央)

「みとりし」 榎木孝明

最新作「あしやのきゅうしょく」(2022年公開) スタッフと白羽弥仁(中央)

白羽弥仁
白羽弥仁

1964年兵庫県芦屋市生まれ。映画監督。日本大学藝術学部演劇学科演出コース卒業。在学中に自主制作映画「セピア・タウン」(84)を監督・脚本、制作会社でのプロットライターを経て「She's Rain」(93)で映画監督デビュー他、TVCM制作も手がける。日本映画監督協会会員。国際ファッション専門職大学講師。2020年4月より讀賣テレビ番組審議会委員。

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