目次
1. TOUCHDESIGNERに触れる前に
2. まずは作りたいイメージありき
3. 作例(TOEファイル)のダウンロード
4. 作例ムービー(YouTube)
5. 書籍紹介『ビジュアルクリエイターのためのTOUCHDESIGNERバイブル』
TOUCHDESIGNERというソフトウェアを使えば、音楽などと連動させてプロジェクションマッピングやVRのコンテンツを作ることができる。TOUCHDESIGNERの特徴を一言で言ってしまえばこういうことなのですが、皆さんはイメージできますか?
電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK」のクリエイティブディレクター竹川潤一氏は本書の帯に、
直感的な想像が眼に語りかける躍動。創造性のエネルギーのループを実感するまで、創りたいものを創る喜びは、新たな「一目瞭然」を世界に生み出す。しっかりと呼吸をして着想した活きた知識のUtilityを最大化する、TOUCHDESIGNERの実践本がここに誕生
と書いていただきました。
TOUCHDESIGNERによるビジュアルの高みを知るプロの言葉だけに、エントリーユーザーは「なんだかスゴそうだけど...」と尻込みしてしまうかもしれません。まるで魔法のようなソフトウェアに思えます。
ただTOUCHDESIGNERの編集画面を起動させても、そこには黒い画面があるのみ。スマホのアプリのように、楽しく親切に次に行うべきことをナビゲートしてくれるわけではありません。
......さて、本書の担当編集者として、すでにTOUCHDESIGNERを現場でバリバリ使いこなしている3人の著者と日々やり取りしていく中で、自分ならTOUCHDESIGNERをどう使いこなすかを想像してみました。
例えば、
自分の大好きな音楽を映像化してみたい。
例えば、
オフィスのインテリアを光と音で演出してみたい。
例えば、
ライブステージで曲に合わせて変化するライティングをしてみたい。
そう、まずは、なんでもいいので、自分がやりたいことを妄想してみましょう。
まずはイメージありき、です。そしてそのイメージ、妄想が実現できるのかどうか、TOUCHDESIGNERの黒い画面と向かい合って確認してみてください。
そこではじめてTOUCHDESIGNERの秘めた魅力が、そのポテンシャルのすごさが、実感できると思います。
逆に言えば、イメージを持たないユーザーに、TOUCHDESIGNERは何も提案してくれないし、応えてくれません。道具がイメージを作ってくれるのではなく、イメージが道具を使いこなすのです。TOUCHDESIGNERには興味があるけれど、使いこなせる自信がないという初心者の皆さんは、
まず自分が作りたいイメージを持ちましょう。
1つできれば、1段階ステップアップ。そうしてスキルを少しずつ積み重ねていくことで、新しい領域の表現にチャレンジしたい気持ちやイメージが生まれるでしょう。
そしてさまざまなデバイスやセンサーとリンクさせることで、TOUCHDESIGNERは新しい可能性に、クリエイターと共にチャレンジしてくれるでしょう。
まだ誰も見たことのない音と映像のファンタジーをTOUCHDESIGNERで!
本書で解説している作例(TOEファイル)は、以下よりダウンロードできます。
(TOUCHDESIGNERのバージョンアップに伴い、一部のスクリプトに動作の不具合が生じたため、
新しいファイルに差し替えました。2021年8月27日)
Step1作例
Step2作例
Step3作例
Step4作例
Step5作例
Step6作例
Step7作例
Step8作例
Step9作例
Step13作例
《内容》
TouchDesigner(タッチデザイナー)は、カナダのDerivative(デリバティブ)社が開発した、あらゆる映像や音楽で構成されたメディアアートのシステムをデスクトップ上で簡単に構築することができるソフトウエアです。
インスタレーションアート、プロジェクションマッピングや、音楽と映像をシンクロさせた音楽ライブや演劇の演出で使われるメディアアートの創造に絶大な表現力を発揮し、視聴する者を魅了しています。
また、ハリウッド映画ではSF映画の宇宙船の操縦パネルのGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)として使用されるなど、一般的にも目にすることが増えてきています。
コード(プログラム)を書かなくても、オペレータというボックスをつなぎ合わせていくことで、視覚的に容易に直感的なプログラミングができるソフトウエアとして、近年、ハイエンドな映像制作会社や映像クリエイターのニーズが高まってきています。
同書は、ハイエンド映像クリエイションの現場で活躍するトップクリエイター、川村健一を中心に同様のクリエイター松岡湧紀、森岡東洋志が、自身の作例を元にふんだんな制作過程の画像を元に丁寧に解説します。
《著者》
川村 健一(カワムラ ケンイチ)
電通アイソバー株式会社Creative Director/Media Artist。
アートディレクター、インタラクションデザイナーとして活動後、電通アイソバーにジョイン。デザイン、テクノロジー、マーケティングの知見と、それにもとづく発想をベースに、テクノロジーを活用したクリエイティブに従事。
TouchDesignerによる事例も多数手がけており、映像演出、企業イベントのシステム開発、配信システム、ワークショップ講師、イベントへの登壇等を行っている。
松岡 湧紀(マツオカ ユウキ)
インタラクションデザイナー。
首都大学東京大学院システムデザイン研究科インダストリアルアート学域修了。
その後、電通アイソバー株式会社に入社。テクノロジー起点の企画立案およびデジタルクリエイティブのソフトウェア開発業務に携わる。
森岡 東洋志(モリオカ トヨシ)
ベースドラム株式会社 Tech Director。
大学で視覚の研究に従事したのち、メーカーにて3Dスキャナなどの研究開発を行う。
その後、現1→10, inc.に入社。エンジニア、テクニカルディレクター、CTOなどを歴任したのちベースドラム株式会社に移籍。
2020年より現職。プロダクト開発やサービス開発のコンサルティングやテクニカルディレクションを行う。
京都芸術大学および大阪芸術大学にて非常勤講師としてTouchDesignerを教えている。
また、SPEKTRAとして関西を拠点にVJ、ライトインスタレーション、ワークショップなどの活動も行っている。
《書籍情報》
著者 : 川村 健一 / 著者 : 松岡 湧紀 / 著者 : 森岡 東洋志
定価(税込): 4,180円
発売日 : 2020年12月17日
ISBN : 978-4-416-61991-9
ご購入はこちらから : https://www.seibundo-shinkosha.net/book/art/52474/