デザインや美術における創作を社会の創造に深く結び付いた〝造形〟活動としてとらえ、教育を実践する東京造形大学。その特長は、しなやかで柔軟性のあるカリキュラムと少人数制教育にある。
学びの分野ごとに、デザイン学科は8つの専攻領域、美術学科は2つの専攻領域に分かれ、いずれの分野も少人数制ならではの、学生一人ひとりに向き合うきめ細かい指導が行われている。
教員と共に学生たちの充実した学びの日々を支えるのは、授業運営をサポートする助手と、機材のプロフェッショナルである技術職員。助手の多くは東京造形大学の卒業生でもあり、学生にとっては最も身近で頼りになる存在だ。技術職員は、機材に関する知識と技術を備え、授業課題や作品制作に取り組む学生を丁寧にサポートする。
助手や技術職員に支えられた専門分野での学びに加えて、東京造形大学では領域を超えた幅広い知識や技術を習得できる柔軟なカリキュラムが用意されている。中でも「ハイブリッド科目」と呼ばれる科目群では、専門の異なる教員や学生が交流しながら授業が行われ、専門分野以外の新たな視点や考え方が育まれる。こうした学びの環境の中で、学生たちは社会の仕組みを変えるチカラを身につけていく。
東京造形大学が制定した『だれかで終わるな。』という新たなタグライン。この強い言葉で終わるステートメントには、学生には既成概念にとらわれない〝唯一無二の自分〟を目指してほしいという熱い想いが込められている。
だれかで終わらない。そんな意欲を持った学生を育成しようとする東京造形大学の想いは、入学試験にも表れている。その一例が、2021年度入試からデザイン学科の一般選抜入試に導入された実技試験科目「発想力」だ。従来からの実技試験「デッサン」や「平面構成」に新たな選択肢として「発想力」を加えて、意欲のある多様な学生の受け入れを目指す。発想そのものを評価する実技試験の新設により、デッサンなどの技術を磨く機会が少なかった普通科の高校生にとっては、より挑戦しやすくなったといえるだろう。
社会の課題を解決するには、アイデアを出し、ビジョンを描く能力が求められる。自治体や企業との協働からサービスやプランニングといったビジネス分野に至るまで、デザインや美術の知識と技術が今、大いに必要とされている。
多様な能力を持った学生たちが、互いに影響しあいながら、唯一無二の存在として誰かに求められるチカラを積み重ねていく―。それが東京造形大学の魅力である。